妻との初釣行でまさかの88cm|河口の一投目に起きた出来すぎた夜

釣り初心者講座

妻との初釣行でまさかの88cm|河口の一投目に起きた出来すぎた夜

今からかなり昔、まだ私たちが20代だった頃の話です。

結婚してから、初めて妻を釣りに誘いました。

妻はそれまで、釣りの経験がほとんどありませんでした。それでも私が誘うと、一緒に来てくれることになりました。

この日の狙いはスズキ。

当時の私にとって、ルアー釣りといえばスズキというくらい、身近で夢のあるターゲットでした。

ただ、出発した時点では釣り場を決めていませんでした。

夕方、少しずつ暗くなり始める時間帯に出発し、良さそうな場所を探しながら車を走らせました。

そして辿り着いたのが、隣町にある河口の堤防でした。

2本の川が合流する河口

その場所は、2本の川が合流するポイントでした。

堤防は川に向かって伸びており、先端から合流地点へ向かってキャストできる地形です。

堤防から見て左側は川の流れが強く、右側は比較的流れが緩い状態でした。

水は澄み切っているほどではありませんでしたが、強く濁っているわけでもありません。

常夜灯もありましたが、水面全体を照らしているというより、堤防周辺を明るくしている程度でした。

初めて訪れた場所でしたが、2本の流れがぶつかり、その先で少し流れが緩んでいる場所が見えました。

「ここなら魚がいるかもしれない」

そう思い、堤防の先端から合流地点付近へ向かってルアーを投げました。

その場所での一投目

使ったルアーは、アイマのフローティングミノー。

カラーはレッドヘッドでした。

当時よく使われていたコモモだったように思いますが、かなり昔のことなので、商品名までは断定できません。

ルアーが着水すると、すぐにリトリーブを開始しました。

巻く速さは、ややゆっくり。

すると、巻き始めてすぐでした。

「ゴン、ゴン」

ロッドに強い反応が伝わり、そのまま魚が走り始めました。

ドラグは強く締めていなかったため、ラインが引き出されます。

その時点で、すぐに大きな魚だと思いました。

この場所での最初の一投。

まさか、その一投目から本当に魚が掛かるとは思っていませんでした。

ジャンプを繰り返す大きな魚

最初はドラグを使いながら、慎重に魚との距離を詰めていきました。

無理に止めようとはせず、走られたらラインを出し、落ち着いたところで少しずつ寄せます。

やがて魚が近づいてくると、水面で何度も激しくジャンプし始めました。

その姿を見て、スズキだと確信しました。

ファイト中の妻の細かな反応までは、正直あまり覚えていません。

ただ、大きな魚が何度も水面から跳ねる姿を見て、「すごい」と驚いていたと思います。

私自身も、魚を逃がさないことに必死でした。

そして、ここから大きな問題が発生します。

まさかのタモなし

実はこの日、タモを持っていませんでした。

初めて訪れる場所で、まさかこれほど大きな魚が一投目から掛かるとは思っていなかったのです。

魚を足元まで寄せることはできましたが、そのまま抜き上げられる大きさではありません。

そこで、堤防の中でも一番低い場所まで魚を誘導しました。

魚に十分空気を吸わせ、少しずつ動きが弱くなるのを待ちます。

その後、妻にロッドを渡しました。

私は堤防から身を乗り出し、落ちないよう妻に足を持ってもらいます。

手にはタオルを巻き、魚の口を直接つかんで、なんとか堤防の上へ引き上げました。

無事に取り込めた時は、本当に安心しました。

ただし、今振り返ると非常に危険な方法です。

足を支えてもらっていたとはいえ、夜の堤防から身を乗り出して魚を取り込むべきではありません。

現在なら、必ずタモを用意します。

この取り込み方は、絶対に真似しないでください。

帰宅後に測ると88cm

魚を取り込んだ直後、妻に写真を撮ってもらいました。

その場では正確に測っておらず、帰宅後に家にあったメジャーを使って計測しました。

サイズは88cm。

それまで大きなスズキを釣った経験がなかったため、完全な自己記録でした。

魚体にはかなり体高があり、当時の私はヒラスズキだと思っていました。

魚を見た父も、ヒラスズキだと言っていました。

ただ、現在残っている写真だけでは確実な判別ができないため、この記事では「スズキ」として記載します。

88cmという数字を見た時は、自分でも驚きました。

妻との初めての釣行で、最初に入った場所の一投目。

あまりにも出来すぎた展開でした。

妻にも一投目で強烈なヒット

スズキを取り込んだ後、今度は妻に同じタックルを渡しました。

投げ方や巻く速さを簡単に説明し、実際にルアーを投げてもらいます。

すると、妻の一投目にも、いきなり魚がヒットしました。

しかも、ロッドをうまく立てられないほどの強烈な引きです。

私は横からアドバイスしましたが、妻自身がロッドを持ち、そのまま魚とやり取りしました。

ドラグはあらかじめ調整していたため、無理をしなければラインブレイクはしないだろうと思っていました。

ただ、私が釣った魚とは違い、その魚は一度もジャンプしません。

何が掛かったのか分からないまま寄せてくると、水面に見えたのは大きなボラでした。

「ボラやーん!」

魚が見えた瞬間、2人で笑いました。

サイズは測っていませんが、おそらく50〜60cmほど。

一度は取り込んだものの、その後逃がしました。

狙っていたスズキではありませんでしたが、初めてに近いルアー釣りで強い引きを味わえたので、十分楽しめたと思います。

8ポンドラインでヒラセイゴを4匹

その後、スズキ用のタックルは妻が使い続けました。

私はもう一本持っていた、細めのタックルへ持ち替えます。

ラインは確か8ポンド。

今振り返ると、かなり細い設定です。

周辺を探っていると、手前の流れが大きく緩み、水面がモヤモヤしている場所を見つけました。

そこには、小型のヒラスズキ、いわゆるヒラセイゴが溜まっていました。

小さなシンキングミノーを使い、30cmほどのヒラセイゴを4匹釣ることができました。

細いラインだったため、小型でも十分に引きを楽しめます。

妻にも同じ場所を狙ってもらいましたが、その後は残念ながら追加の魚は釣れませんでした。

それでも、夫婦2人だけで過ごした約1時間の夜釣りは、十分すぎるほど内容の濃い釣行になりました。

父に捌いてもらったスズキ

88cmのスズキは、そのまま持ち帰りました。

当時の私は、まだ魚を捌く技術も発展途上でした。

そのため、父に捌いてもらい、刺身にして家族で食べました。

現在は、自分で魚を締め、血抜きをして持ち帰り、自分で捌くことを大切にしています。

しかし、この頃はまだ父に教えてもらいながら、少しずつ覚えていた時期でした。

釣った魚を持ち帰り、家族で食べたところまで含めて、この一尾は大切な思い出になっています。

初心者と釣りへ行く時に大切なこと

この釣行を振り返ると、初心者と一緒に釣りをする時に大切なのは、できるだけ分かりやすく教えることだと思います。

ただ「投げて巻いて」と伝えるだけでは、初めての人には分かりません。

どこへ投げるのか。

どのくらいの速さで巻くのか。

ルアーをどのように動かすのか。

魚が掛かったらどうすればいいのか。

一つずつ簡単に伝えることで、初心者でも釣りを楽しみやすくなります。

そして、楽しんでもらうためには、やはり一度でも魚を掛けてもらうことが大きいと思います。

この日の妻はスズキではなくボラでしたが、強烈な引きを自分で味わうことができました。

きっと、何も釣れずに終わるより、ずっと印象に残ったはずです。

ただし、何より優先するべきなのは安全です。

夜の堤防では、足元が見えにくくなります。

ライフジャケット、ライト、タモなど、必要な装備は必ず用意しておくべきです。

特にこの日の私は、タモを持っていなかったため、非常に危険な取り込み方をしてしまいました。

当時の自分に一言伝えられるなら、

「堤防へ釣りに行くなら、タモは必ず持って行け」

これに尽きます。

出来すぎた、夫婦初めての釣行

妻との初めての釣行。

行き先も決めずに出発し、偶然辿り着いた2本の川が合流する河口。

その場所での一投目に、88cmのスズキがヒットしました。

さらに妻の一投目にも強烈な魚が掛かり、正体を見て2人で笑い、その後はヒラセイゴまで釣れました。

今思い返しても、初めての夫婦釣行としては出来すぎた夜です。

かなり昔の出来事ですが、こうして振り返ると、思っていた以上に多くのことを覚えていました。

魚の大きさだけではありません。

釣り場を探しながら走ったこと。

一投目でドラグが鳴ったこと。

妻に足を持ってもらいながら魚を取り込んだこと。

妻の魚が見えた瞬間、2人で「ボラやーん」と笑ったこと。

そのすべてが合わさって、今も忘れられない一夜になっています。

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