初めての鮎友釣り。気が付けば、その日のうちに友釣りに夢中になっていました。
夏になると、オフショアジギングは強い日差しとの戦いになります。
「暑い時期でも楽しめる釣りはないかな。」
そんなことを考えていた時、思い浮かんだのが鮎友釣りでした。
理由は単純です。
川に入って釣りができるから(笑)。
でも、それだけではありません。
私の父は何十年も友釣りを続けているベテランで、かなりの腕前です。
そんな父の姿を見て育ったこともあり、「一度、本格的にやってみようかな。」と思ったのが本当のきっかけでした。
実は、小学生の頃に一度だけ父に連れて行ってもらったことがあります。
その時は運よく2匹掛けることができました。
ですが、当時はまだ友釣りの面白さなんて全く分かりませんでした。
そして大人になった今。
改めて、友釣りデビューの日を迎えることになりました。
地元・四万十川で友釣りデビュー
当日は父と一緒に地元・四万十川へ向かいました。
朝7時頃に家を出発。
現地で準備を済ませ、釣りを始めたのは8時頃でした。
友釣りは朝一番なら良いという訳ではなく、水温が少し上がって鮎の活性が上がってからの方が掛かりやすいそうです。
そのため、少し早めに現地へ着いて場所を確保し、準備を済ませてからスタートしました。
まずは父から基本的な釣り方を教えてもらいます。
オトリ鮎の付け方。
竿の持ち方。
鮎の泳がせ方。
一通り教えてもらったところで、
「じゃあやってみ。」
いよいよ実践です。
思った以上に難しい。でも…
最初は思うようにオトリ鮎が泳いでくれません。
「なんか難しいな。」
そんな印象でした。
友釣りはルアーやエサ釣りとは全く違います。
オトリ鮎を自由に泳がせながら、自分の狙ったポイントへ送り込まなければいけません。
引っ張り過ぎると鮎はすぐ弱ってしまう。
逆に緩め過ぎると、どこかへ泳いで行ったり、石に引っ掛かったりします。
絶妙なテンションを保ちながら泳がせる。
これが思っていた以上に難しく感じました。
もちろん、友釣りは人それぞれ釣り方や考え方があります。
これはあくまで、私が初めて体験して感じたことです。
コツを掴んだ、その瞬間。
しばらく竿を操作しているうちに、
「あっ、こういうことか。」
不思議と感覚が分かってきました。
狙った岩の横へオトリ鮎を送り込んだ、その瞬間です。
ガツガツガツッ!!
今まで経験したことのない衝撃が竿へ伝わりました。
一般的な釣りなら魚がエサやルアーを食べにきます。
でも友釣りは違います。
縄張りに入ってきたオトリ鮎へ体当たりしてくる鮎を掛ける釣りです。
だからアタリも全然違う。
「ガツガツガツ!」
この衝撃は今でも忘れられません。
そして人生初の鮎を掛けることができました。
父は少し驚いた表情で、
「もう掛けたが?」
と一言。
そのまま安心したのか、私をその場に残して別のポイントへ向かって行きました(笑)。
いつの間にか、一人で友釣りを楽しんでいました。
小さい魚なのに、なんて力強いんだ。
実際に掛けて一番驚いたのは引きでした。
正直、鮎はそこまで引く魚じゃないと思っていました。
でも実際は違いました。
体は小さいのに、本当によく引く。
力強く走る。
竿を通して伝わる生命感。
「これは面白い!」
その一匹で、完全に友釣りの虜になっていました。
時間を忘れていたら、午前中だけで14匹。

一匹目を掛けてからは、ただ数を増やすだけではありませんでした。
今度は、
「どうやったら狙った場所へオトリ鮎を送り込めるか。」
そんなことを考えながら掛ける余裕も出てきました。
大きな岩の横。
流れが変化する場所。
鮎が縄張りを作っていそうなポイント。
そこへ上手くオトリ鮎を泳がせる。
もちろん思い通りにはいきません。
少し張り過ぎるとオトリ鮎は弱ってしまう。
逆に緩め過ぎると流れに乗って違う場所へ行ってしまったり、石に引っ掛かったりします。
この微妙な操作が本当に奥深く、友釣りの面白さでもあると感じました。
一番苦戦したのは、オトリ交換。
魚とのやり取り自体は、それほど苦労しませんでした。
普段から海で大型魚とやり取りしていることもあり、掛かった鮎を取り込むことにはあまり苦戦しません。
何匹か掛けた頃には、鮎をタモに入れず、そのまま抜き上げる「抜き」までできるようになっていました。
ですが、一番苦戦したのはオトリ交換です。
新しく掛かった鮎を次のオトリに交換する作業。
焦ると仕掛けが絡んだり、鮎を弱らせてしまったりします。
この作業だけは最後まで慎重に行っていました。
初挑戦で14匹。

時間を忘れて竿を出し続けているうちに、午前中だけで14匹を掛けていました。
途中で何匹か外れてしまった魚もいましたが、それも今となっては良い経験です。
最大サイズは約23cm。
シーズン初期としては十分立派な鮎でした。
父の釣果は17匹。
長年友釣りを続けてきた父には、さすがに敵いませんでした。
それでも初挑戦でここまで掛けられたことは、自分でも少し驚きましたし、「初めてにしては上出来だったかな。」と素直に思えた一日でした。
家に帰ってからのお楽しみ。

釣りを楽しんだ後は、もう一つのお楽しみがあります。
それは、自分で掛けた鮎を食べること。
我が家では迷わず塩焼きです。
香ばしく焼き上がった鮎を食卓へ並べると、妻も大喜び。
「やっぱり鮎、美味しいね。」
「最高やん。」
そんな何気ない会話をしながら食べた塩焼きは、今でも忘れられない美味しさでした。
自分で掛けた魚を家族と一緒に味わう。
釣りを楽しむ時間だけでなく、家族とその余韻を味わう時間も、私にとっては釣りの大きな楽しみなんだと改めて感じた瞬間でした。
私にとって、特別な一本。
今回の友釣りで使った竿には、少し特別な物語があります。
この竿は、母方の祖父が長年愛用していた鮎竿です。
祖父はプロではありません。
でも、地元では「友釣り名人」と呼ばれるほど有名な存在でした。
父も何十年と友釣りを続けていますが、
「お義父さんには敵わん。」
そう話すほどの腕前だったそうです。
祖父が亡くなった後、その大切な竿を私が受け継ぐことになりました。
竿袋には今でも祖父の名前が入っています。
その名前を見るたびに、この竿を手に何度も四万十川へ立っていた祖父の姿が、自然と目に浮かびます。
だから、この友釣りデビューは特別な一日になりました。
祖父が大切に使っていた竿で、人生初めての鮎を掛ける。
偶然なのか、それとも何かの縁だったのか。
そんなことを少し考えてしまう一日でもありました。
今は使わない。でも、いつも一緒です。
今の鮎竿はとても軽く、高性能です。
正直に言えば、この竿は今の竿と比べるとかなり重たく感じます。
だから現在は実際に使うことはありません。
でも、手放そうと思ったことは一度もありません。
今でも釣りへ行く日は、必ず車に積んで家を出ます。
海へ行く日も。
川へ行く日も。
どんな釣りでも一緒です。
実際に使うことはなくても、一緒に釣りへ行く。
それが私の中では当たり前になっています。
初めての友釣りで得たもの
この日は14匹の鮎を掛けることができました。
もちろん、その釣果も嬉しかったです。
でも、一番大きな収穫は別にありました。
「友釣りって、こんなに面白いんだ。」
その魅力を知ることができたことです。
オトリ鮎を思い通りに泳がせる難しさ。
「ガツガツガツッ!」という独特のアタリ。
小さな体からは想像できない力強い引き。
そして、自分で掛けた鮎を家族と一緒に美味しくいただく時間。
釣って終わりではなく、掛けて、食べて、思い出になる。
この日を通して、それが私にとっての釣りなんだと改めて感じました。
これからも海へ出ることが多いと思います。
でも、夏になるとふと四万十川へ足を運びたくなる。
そんなきっかけをくれた、大切な一日でした。
今年の夏も、きっと四万十川へ。
その時も変わらず、祖父の竿を車に積んで向かうと思います。🎣
🎣 高知オフショア釣行記
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